ネットワークビジネス

【ネットワークビジネス(MLM)】相手の不安をあおる勧誘

ネットワークビジネスとは口コミで広がるものが多くあります。
私も過去にいくつかのネットワークビジネスに勧誘を受けた経験があります。
その中でもその商品やサービスの直接的な勧誘ではなく、相手のためとビジネスを勧められたことがあります。
その体験談としてご紹介します。

何も不安のない人なんていない

生活していく中で人は何かしらの不安や心配があるでしょう。
それはお金、家族、子供、健康、仕事、老後など様々です。
その不安が解決する手段があるとしたら、その解決手段を教えてくれる人が目の前にいたらどう感じるでしょうか。
勧誘を受けたときに、その悩みだったらこのビジネスで解決できるよと提案されて、また自分が勧誘する立場になったらそう伝えていくように言われてきました。

そのときの私は不安だらけでした。自分自身に余裕がなくお金や今後の生活のことなど大小関わらず悩みや心配事などない日なんてありませんでした。
そんなときにネットワークビジネスの話を聞きました。そして、その関連のセミナーに参加しました。
少子高齢化やその当時は二千万円問題もありそのためにはそれ相応の資金が必要であると改めて感じました。
現状の生活に対してはもちろんお金が必要です。そして今後も私自身だけではなく親世代子供世代にもかかわる問題で解決するにはお金が必要であると再認識しました。

今は健康で働くこともできるがいつどうなるかわからない。もし働くことができなくなって収入が途絶えてしまったら。
そんなときにも収入が入る仕組みが権利収入でそれが必要であることを聞きました。
そして権利収入には株、不動産投資、アフィリエイト、印税、自動販売機ビジネスなどがあるというのです。
しかし、株は私たちのような一般の人にはいい話は回ってこない、不動産投資は資金がないとダメなど誰でもできるものがネットワークビジネスであるということを聞かされました。
確かに不動産投資するほどの資金もないし、株に詳しい人も周りにはいなくネットワークビジネスしかないのかとその時はその話をそのまま鵜吞みにしネットワークビジネスに興味を持ちました。

私が紹介されたネットワークビジネスは健康食品でした。
その商品は健康維持には悪くなくまず商品自体を気に入りました。
自分の消費が収入になるという話を聞きそれなら自分のための投資でもあり収入になるなら一石二鳥だと思い即登録しました。

現在の不満や将来の不安の解決手段がネットワークビジネスしかない!?3つの健康とは

私が参加していたネットワークビジネスのセミナーでこのように言われ続けてきました。

また人は三つの健康が大切である。
①体の健康②心の健康③財の健康
①体の健康とはそのまま病気がないまたは改善された状態です。
②心の健康とは精神状態が安定していることです。現在はストレス社会と言われており人と関わる中でのストレスや悩みを持ちながら生活せざるを得ません。このようなストレスから解放され状態で気持ちが安定した状態が心の健康状態が良好というわけです。
③財の健康とは経済状況が安定していることです。
この三つのどれが良くても悪くてもいいのではなく、まずは上げる順番が大切である。

例えば生活のために労働で収入を得ている人が大部分を占めていますが、労働するということは体を使い(=体の健康状態が不安定になりがち)、残業や副業などもさらには人間関係などによるストレスを感じる(=心の不健康)状態にあります。
このように財は労働によって健康になりますが、心と体の健康は損なわれてしまいます。
言い換えれば財が健康であれば体も心もおのずと健康になるというのです。

まず最初に健康にしなければいけないものは「財」であるということです。
その財を労働収入以外で健康にするには権利収入が必要でありその手段はネットワークビジネスしかないといわれ続けてきました。

納得できる部分はあり、お金は必要であり解決手段もお金なのだとわかりました。
「もしあなたに何かが起こった時に誰が一番大変な思いをするの?その負担を誰かに押し付けてもいいの?」と言われとても不安になりました。
この話を聞きもし自分に何かあった時でもお金があれば家族や周りに迷惑が掛からないのだ、その段階でそれだけの貯えがあるわけでもないので自分にもしものことがあったとき困るのは自分ではなく周りだと思うとどうにかしなくてはいけないと不安と恐怖に襲われました。
自分のために誰かの時間やお金を奪ってしまうこともあり得るし、そんな思いを自分の大切な人にさせたくないしその解決手段がネットワークビジネスしかないのならばどうにかしなければならないと思ってしまいました。

これがネットワークビジネスの手法とは知らずに相手の思う壺になってしまう

不安を与えネットワークビジネスの必要性のイメージを植え付ける、これこそがネットワークビジネスの手法であると後々気づきました。
なぜ気づいたのかというと、登録後のセミナーで相手の現在の不満や将来の不安を聞き出し、それの解決手段がネットワークビジネスであると伝えるように学んだからです。
それに私はまんまとはまってしまったのだと気づきました。
私が話を受けた相手が友人でその人の話を疑うこともせず素直に聞き入ってしまいました。友人もそのことを見抜いて話をしてきたのかはわかりませんが今となっては人を疑う、いったん立ち止まって冷静になることの必要性を身をもって学んだと思っています。

やらなきゃ、今頑張らなきゃと気合十分で始めたビジネスもいざ活動を始めるとうまくいくわけがありません。
「ねずみ講でしょ」「だいじょうぶなの?」そもそもその話までたどり着かないなど様々な壁にぶち当たり気落ちすることはしばしばでした。

ネットワークビジネスは誰でも簡単に参加できるものだと安易に考えていたため現実とのギャップに悩むこともありました。

そして数年間関わってもう一つ気づいたことが、親身になって不安などを聞いてくれたのは私のためではなく本当は自分の利益欲しさに寄り添うフリをしていたのだなと痛感した出来事でもあったので冷静さを見失わないこと、相手をしっかり見ることの大切さを身をもって学んだような気がします。

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